成績発表や卒論発表の時期によく見られる「自分はできたはずなのに…」を、ダニング=クルーガー効果の観点からお話しました。
本来、卒業論文は、科学の質で評価されるべきものなのに、研究と十分に向き合わないままでいると、メタ認知能力が育たず、表面的なタスク消化で満足し、自らを過大評価する「馬鹿の山」に陥ってしまいます。一方、真摯に研究に向き合った優秀な学生は、分野の奥深さや理想とのギャップに気づくため、発表後に「絶望の谷」で悔しさを味わいます。しかし、この悔しさこそが次のステージへ進むための真のスタートラインです。
こうしたことは学習全般に言えることで、試験でちゃんと答案を書いたのに単位が取れないのは何故ですか?と問い合わせをくださる学生さんの多くは、試験の点数が合格点からは程遠いという傾向があり、これも、あきらかに、自らを過大評価しているといえます。
この認知バイアスから抜け出しメタ認知を育むには、自身の現在地を疑う姿勢が不可欠です。そして、失敗こそが、認知バイアスから抜け出す唯一の方法であると言えるので、以前紹介した「望ましい困難」を導入し、圧倒的な量の演習や実験を通じた「失敗と修正の繰り返し」で、メタ認知を高め、真の実力を養っていただきたいです。








