遷移金属ダイカルコゲナイドを用いた人工光合成(2022~2025)①
TMD photocatalysts from 2022 to 2025 (1)
要旨
人工光合成は、太陽エネルギー、水、二酸化炭素を化学燃料に変換する革新的な技術であり、持続可能なエネルギー社会の実現に向けた重要な柱と見なされている。近年、二次元(2D)遷移金属ダイカルコゲナイド(TMDs)が、その特異な電子的・光学的特性により、この分野で極めて有望な材料群として注目を集めている。本レビューは、過去3年間(2022年–2025年)に発表された原著論文および総説に基づき、人工光合成応用におけるTMDs研究の最新動向を包括的に詳述する。本稿ではまず、人工光合成の基本原理と、TMDsが光触媒材料として優れている根源的な物性(層数に依存するバンドギャップ、高い光吸収係数、活性サイトの異方性など)を解説する。次に、TMDsの性能を飛躍的に向上させるために開発された最先端のエンジニアリング戦略…


